ひだまりHoney
「ふて腐れないでください。僕だってハグを拒否されましたから」
「俺はそこまで要求してないだろ!」
宥められるように大田原さんから肩を叩かれ、紺野さんは更に嫌そうな顔をした。
「日頃の行いだよな」
「うん。素行が悪いから、こうなる」
「情けない上司は放っといて、行きますか」
「そうだな。行こう」
桃宮&松戸コンビは笑いながら車に乗り込み、直ぐにエンジンをかけ走り出した。
「今日はちょっと疲れましたので、運転宜しく」
「俺かよ。はいはい」
ポケットから車の鍵を取り出し、大田原さんは紺野さんに手渡した。
「あっ、そうだ。珠洲さん」
思い出したように、大田原さんは私に一歩踏み出した。
「この前相談された事ですが」
「相談?」
私よりも先に紺野さんが反応する。