ひだまりHoney
ちらりと向けられた目が、「晃に何を相談したんだ」と語っている。
「……火曜日からの仕事内容について、ご相談を」
今度は「失敗二回目」という文字が、脳裏を掠めていった。
チーフは二人なんだから、やっぱり大田原さんだけではなく紺野さんにも一応聞いておくべきだったのかもしれない。
気まずさにだんだん声が小さくなってしまった。
「美都里さんと珠洲さんは、また僕の仕事を手伝ってもらうことになりましたので、引き続き、宜しくお願いしますね」
「分かりました」
「……それとも、そちらで使いたいですか?」
腕を組んだままの紺野さんに、大田原さんが可笑しそうに笑った。
「……いや、別に……晃の方で余裕ないとこあるだろうし」
「そうですね。くれと言われても断りますが」
「じゃあ、聞くなよ」