ひだまりHoney
彼から伝わってくる体温は、係長とは全く違うものだ。
ドキドキするけれど、安心もする。
紺野さんの手が力強く私の肩を掴んだ。
引き寄せるというよりも、まるで逃げないように抑えつけているみたいだ。
「俺たち付き合ってるんです」
今度は紺野さんの口から衝撃の発言が飛び出した。
付き合ってる? 俺たち付き合ってる? 俺たち、私たち?――……え?!
勢いよく彼を見上げれば、肩に乗せてあった温かな手が、すかさず私の後頭部に添えられた。
そして、驚きの声を上げるよりも先に頭が引き寄せられ、私の口は紺野さんの胸元に塞がれることとなる。
「な、な、な。何を言ってるんだね、紺野君」