ひだまりHoney
「お祓い出来るところ、調べましょうか?」
じっと見つめれば、大田原さんは驚いた顔をする。
けれどすぐに表情を崩し、愉快そうに首を振った。
「亡くなってませんよ、生きてます。髪が長いので、松戸君たちが冗談半分にそんな呼び名を付けているだけで、本人はすごく元気です」
大田原さんはテーブルに肘を付き、頬杖をついた。物憂げな面持ちからも、優雅なオーラが漂ってくる。
「この前の日曜日も会いました……ほら、イベントの日です。帰り際、母から電話がありまして。あっ、その時、珠洲さんもいましたよね? そのまま実家に帰りましたら、お見合いを勧められまして」
美都里さんの肩がぴくりと動いた。