ひだまりHoney

どっちに行けば良いのかと辺りを見回せば、少し先を歩いていた弟が戻ってきて私の腕を掴んだ。そのまま引っ張られる。

「姉ちゃん、こっちこっち」
「もしかしたら、第二かもしれないじゃない。確認しないと。あんた達の対戦相手とは違うってことも」
「残念だけどさ。第二の方は、今日はどこの予定も入ってないから」

第一運動場はこちらからという看板の下のホワイトボードに、確かに使用チーム名が二つ書かれている。片方のチームには弟の大学名が混ざっていた。

そして第二の看板下を見れば、目立つ大きさで「空き」と書かれている。

引きずられるように、通路の分かれ道を曲がれば、すぐに外に通じる道があった。

「姉ちゃんはそっちから、俺たちは奥……あっ、みーつけた」

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