ひだまりHoney

「仕事してるときの紺野さんみたい」

思った事を呟けば、大田原さんが「えっ!?」と驚きの声をあげた。

「頭数が足りなくて参加するって言ってましたけど、このチームでプレイするのって、初めてとかではないですよね? なんかそんな風に見えない」

「紺野!」という声がまた上がる。チームメイトが託すように蹴り上げれば、ボールが弧を描き、紺野さんの元に落ちていく。

信頼関係が滲み出ている。ここまでで、時折、紺野さんが引っ張っているように見えた事もあった。

急遽、助っ人として入ったようには、どうしても思えなかった。

そこが、まるで仕事場と一緒だ。

「その通りですね。確か、何度も出ていると思います。このサッカーチームには高校や大学の顔見知りが多数いますから」

< 283 / 447 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop