ひだまりHoney

「そんなの分かってます！　紺野さんが凄く優しい人なのは痛いほどよく分かってます！」

こんな面倒くさい私にも、気遣ってくれる人だ。

それも私に合わせた気遣いである。

こんな男性に、私は今まで出会った事ない。

「出会えて本当に良かったって思えるくらい、紺野さんは優しいです」

じっと希世さんを見つめれば、彼女は僅かに唇を噛んだ。

「仕事仲間だから、そう思うだけよ。彼女だったら、そうはいかない」
「……貴方は、紺野さんの彼女なんですか？」

私は瞳を反らさぬまま問いかけた。

初めて、希世さんが逃げるように視線を反らした。

「確かに、彼氏とか彼女っていうポジションは保留しているけど、それは全て晴暉と私の未来のため！　晴暉は私のものなの！」