ひだまりHoney

「……未来?」
「そうよ! 晴暉も私も相手が嫌になったからそうしてるわけじゃない! 今の晴暉にとって、成長するためにそういう距離が必要なだけなの!」
「……成長」

さきほど大田原さんに、紺野さんは仕事と趣味を優先するところがあると、聞いたばかりだ。

短い期間だけど、一緒に仕事をした事があるのだし、紺野さんが仕事人間なのは分かっているつもりだ。

紺野さんは自分が満足できる位置に手を掛ける事が出来るまで、希世さんとの付き合いを凍結したという事なのだろうか。

「貴方はプライベートの晴暉を、ちゃんと知ってるの?」

プライベート。

仕事以外の紺野さんを見たのは、今日が初めてだ。

「そう。知らないのね。話にならないわ」

< 295 / 447 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop