ひだまりHoney

本日、二回目


「なんだって!?」

目をまん丸くさせて立ち上がった上田係長の手が、デスクの端に置かれていた湯飲みにぶつかる。

ぐらりと傾き床に落下したそれを、私は慌てて拾い上げた。

幸いにも飲み干されていたため、熱いお茶をまき散らすという惨事は免れた。

湯飲み茶碗をくるりと回転させながら側面を確認する。ヒビが入ってる様子はない。

「良かった。割れてないですよ」
「そんなのどうでも良い!」

ホッとした心に強い声音を突き立てられ、私は体は固くなった。

「あまり乗り気ではない顔をしていたじゃないか。どうしたんだね、いきなり!」

荒い言葉で捲し立ててきた係長に、一瞬、頭の中が真っ白になった。

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