ひだまりHoney
「メールしても、すぐに返ってこないかも。誰かといるときは緊急以外後回しにするって、前に言ってたような気がする」
「えー……じゃあ緊急って件名で送って」
希世さんが傍にいるだろう。
希世さんを抱きしめているかもしれない。それ以上のこともしているかもしれない。
そこまで考えて、あっと声が出た。
どちらにしても、これから希世さんを抱く予定だったのなら、私を抱くわけがない。
……邪魔してやる。ささやかな嫌がらせだ。
そこまで妄想を拡大させ、私は荒々しく文字を打ち込み始めた。
「弟が紺野さんと連絡を取りたがっているので、メールアドレス教えてしまっても良いですか? もちろん嫌なときは気にせず断ってください。返事はいつでも良いです……これで良い?」