ひだまりHoney
口元がぴくぴくと痙攣する。
何か言葉を返そうとするけれど、「気持ち悪いよ、このオヤジ。」という一文しか浮かんでこなかった。
凍り付いてしまった私と代わるように、社員の結城さんが立ち上がった。
「良いじゃないですか。大田原さんと紺野さんとの合コンだったらみんな喜んで手を上げて参加しますけど、手厳しい人と一緒に仕事となると……どうせ誰も手を上げないんだし。やる気になってくれた平加戸さんに頑張ってもらったほうが、良いと思います」
他の女子社員が口々に「賛成!」と声を上げる。
「結城君! 君たちは黙っていてくれたまえ!」
「でももうすぐミーティング時間になりますよ。木村さんしか上に行ってないんですから、誰かがまたここに催促しに来ますよ」