ひだまりHoney
「えー……それじゃあ、予約を入れても良いですか?」
「えっ!?」
「いつなら空いてますか? 私たちがお二人に合わせますから!」
女性三人に詰め寄られ、紺野さんは眉をひそめた。
それを私は見逃さなかった。
そうか。あれが、面倒くさがっている紺野さんだ。
希世さんの言っていた一面を垣間見たのだ。
「すみません。扱う仕事がこれからぐっと増える予定なんです。ディナーは厳しいかもしれないですね……ランチはいかがですか? 外に出ていなければ、いつでもご一緒できますよ。ねぇ、晴暉?」
「ん? うん。まぁ、昼飯くらいなら」
三人がきゃっと喜びの声を上げ、小さく跳ねた。
そして「約束ですよ」と手を振り、私の隣を通って廊下へと出て行った。