ひだまりHoney

頬杖をつき、紺野さんがまた笑みを浮かべた。

「ケリ付けてきたから」
「貞子に勝ったのか!?」
「曖昧な関係にやっとピリオドっすか!?」

私が言葉を発するよりも先に、松戸さんたちの声が上がった。

「まぁ、そういうことだけど……貞子ってあだ名は止めてやれって」

ケリがついた?

私はさっき希世さんに会ったばかりだ。それから一時間も経っていない。

店員がビールとカシスオレンジを運んできた。それを受け取ると、また紺野さんは料理を注文する。

「もうしていると思うけど、二人加わったので……乾杯しよ」

紺野さんがビールを持ち上げれば、皆が自分のグラスを手に取った。もちろん私も冷たいグラスを手にする。

カチンとグラスの鳴る音が響き渡った。

それが合図となり、とても楽しい一時が始まる。

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