ひだまりHoney
見れば二人が抜けて空いた場所を詰めて、手招きをしている。
こっちに来いと言うことだろう。
そろりと紺野さんの横につくと、場所を移動した私に気付いて、二人がニヤリと笑う。
「ってか、紺野さん。なんで平加戸さんのことだけ下の名前で呼んでるんですか?」
「……平加戸より、珠洲の方が言い易いだろ?」
「ってか、紺野さん。どうしてそんな必死に、貞子を払い落とそうとしてたんですか?」
「……中途半端だったから」
「ってか、紺野さん。なんで平加戸ちゃんのこと、そんなエロい目で見てるんですか?」
「みっ、見てねぇよ!」
「ってか、紺野さん。平加戸ちゃんのこと」
「もう良いよ!」
思わず目を向ければ、私の視線から逃げるように紺野さんが顔を背けた。
「ひひひ。分かりましたよー」
「分かっちゃいましたよー」