ひだまりHoney
恐る恐る問いかければ、美都里さんが涙を浮かべた。
「言ってない……なんて言われるのか考えると、恐くて……でも、好きな人の子供だから、産むつもりだけど……産むって言ったら、晃さんはどういう反応するのかな。私、お金を渡されて距離を置かれるのかな」
「そ、そんな!」
「困ると思うの……だって。晃さん……お見合いの話、進めてるみたいだし」
「お見合い!?」
付き合っていたという事実にも驚いているというのに、さらに大田原さんはお見合いの話も、美都里さんとの男女の仲までも進めていたのだと分かれば、頭も混乱する。ついでに腹まで立ってきた。
私は鞄からスマホを取り出し、美都里さんに突き付けた。
「美都里さん。今の話、紺野さんに言っても良いですか!?」
「……紺野さん?」
「もし美都里さんとの関係を大田原さんから聞いているなら、大田原さんの気持ちも聞いてると思うし、聞いてないなら、紺野さんに間に入ってもらって、大田原さんと話をしましょう」