ひだまりHoney

『うん。三十分の休憩中……今日ってさ、姉ちゃん友達と会うって言ってたじゃん。で、帰りに待ち合わせしようって』
「あ。ごめん。その話、なくなったの。友達に別の用事が入っちゃって……だから、このまま家に帰るから、平気です」
『あぁ。良かった。俺さ、今日は彼女と一泊してきます』
「はぁ!?」

驚きの声を発すれば、紺野さんが私のスマホに耳を寄せてきた。

『母ちゃんには内緒な』
「そんなこと、言えるわけないじゃない! 妊娠だけはさせないでよ! 凉太はまだ学生だからね!」
『うおぅ! 姉ちゃんから、そんな生々しい言葉が出てくるなんて。そんなこと分かってる。ちゃんと避妊するって! でも、ホテルにあるヤツだけで足りるかな?』
「えっ!?」
『売ってるかな? それともどこかで良さそうなヤツ見て買っていった方が良い? 女側からして、お勧めの避妊具のメーカーは?』
「そ、そんなこと知らないわよ!」

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