ひだまりHoney
男性は腕を組み、威圧するように係長との距離を一歩詰めた。
「どういう事ですか? 今の」
「ど、どういう事も何も、見たままだよ! 僕と平加戸君は付き合ってるんだ」
「はぁっ!?」
彼は肩越しに、私を振り返り見た。ぶんぶんと首を振って否定すれば、彼はワシャワシャと前髪をかき上げた。
「あぁもう! 俺、今すっごく腹減っててイライラしてますから、多少言葉が悪くても、許してくださいよ」
「まぁまぁ落ち着いて」
上田係長は、怒り心頭の男性を落ち着かせるように優しく声を掛けるが、全く効果はなかった。
「ついさっき社に帰ってきたら、晃から上田さんにセクハラされてる子がいるって聞いて、飛んできてみればこれだ! 何考えてんだ、お前三回目だろ!」