ひだまりHoney

このまま紺野さんと暮らしたら、痩せられるかもしれない。

余ったおかずが乗ったお皿を見つめながら、私はそんなことを思った。

紺野さんはピース君の気が済むまでじゃれ合った後、お風呂へと向かう。

もちろん一人でだ。

バスルームから水の音が聞こえ始めれば、ピース君は私の隣にやって来た。

ぺたりと伏せ、両足を伸ばしてくつろぎ始める。

頭を撫でれば、瞳をきらりと輝かせ、尻尾をパタパタと揺らす。

「ピース君、可愛いなぁ……連れて帰りたい」

小さな体に癒やされつつ、私はお風呂に入る準備を開始する。

スーパーマーケットで買ったのは食材だけではない。

泊まるために必要だろうと思う物も買ってしまった。

歯ブラシだったり、メイク落としだったり……そして下着と、寝るときに身につけても良さそうなラフな水色のシャツワンピースを買ってきた。

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