ひだまりHoney
甘みを帯びた小さな声を発すれば、首筋を這う彼の口元が笑った気がした。
残っていたボタンを外し終われば、彼の手が私の両肩からシャツワンピースを引っ張り落としていく。
ベッドの脇に身に着けたばかりの洋服が落とされ、その上に、紺野さんのTシャツが重なるように落ちていった。
「好きだよ」
再び抱き締められ、背中に紺野さんの素肌が当たる。私は短く息を吐き出した。
直接伝わってくる自分とは違う熱に、頭がくらくらする。
「電気、消そうか?」
頷けば、紺野さんがベッドから降りていく。
リビングの明かりがパチパチと消され、「ピースお休み」という言葉のあとに、自室の電気も消えた。
すぐに紺野さんがデスク脇にあるスタンドライトへ明かりを灯したけれど、一瞬挟まれた暗闇が、私の中の恐怖をちょっとだけ膨らませた。