ひだまりHoney

時々同じ動作をすることがあるこの二人を、私は心の中で「双子」と呼んでいる。

「テーブル広いのに四人しかいないんだから、もう少しこっちに来れば良いのに」

確かに彼の言う通り、座っている人数に対してテーブルが大きすぎである。

机の端に大田原さん。そして向かい合うように二人が座っていて……私は大田原さんから五席ぶん離れて座っている。

「お構いなく」
「あれ。平加戸さんって、ちょっと恥ずかしがり屋さん? じゃあ、俺らがそっちに移動してしんぜよう」
「いえ。わざわざ移動してもらうのも悪いので、そのままで良いです」

二人が立ち上がろうとするのを阻止するべく、慌てて言葉を投げつけた。

中腰で停止した二人から不満げな声が上がった。

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