ひだまりHoney
「折角お知り合いになれたんだし、親交深めようよ。その方が楽しいって。ねー、大田原さんもそう思うでしょ?」
話を振られた大田原さんはパソコンから視線を上げると、ちょっと考えてから、綺麗に微笑んだ。
「今回の仕事は短期決戦のような所もありますし、チームワークが必要な場面も出てくるかもしれません。それなりに仲良くなるのは良いと思いますよ」
「ほらー。平加戸さん。聞いた?」
「仲良くしろってさ」
「……分かりました」
私は立ち上がり、自分の荷物を一席分だけ彼ら向かって移動した。
「それだけっ!」
「この流れだと、大田原さんの隣まで行くトコでしょ! どんだけ恥ずかしがり屋!?」