ひだまりHoney

「そうですか。有り難う御座います」
「あっ、大田原さん、女子に褒められて、超嬉しそう」
「そうですね。貴方たちの言葉より、可愛い女の子に言われた方が格段に嬉しいです。今、これでいこうと素直に思いました」
「そんな台詞もその顔だから似合って聞こえますね。THE大田原」

横でくくっと紺野さんが笑う。

「THE大田原、だって」

大田原さんが紺野さんに、気に入らないような視線を向ける。

あまり見せないその表情に、私はちょっとだけ驚いた。

大田原さんは眉根を寄せてはいるけれども口元は笑っていて、紺野さんも馬鹿にしたような目をしているけれど、やっぱり口元は笑っている。

二人の間に、絆みたいなものが見えた気がした。

< 66 / 447 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop