丹後の国の天の川。
島子とあずみは数時間後、脱ぎ捨てた服を身に着け、あずみは思い出したように尋ねた。
「そういえば、私、歩いて帰ってきたんだっけ」
「いいや。皇子さまが連れてきてくれたんだ。あとでお礼言っておきなさい」
「…そう。あの人が」
昨夜の吉備津彦の様子が気にかかったのか、あずみはブラウスのボタンをはめると、外の様子をうかがった。
鷺の姿は、どこにも見当たらなかった。
「そういえば、私、歩いて帰ってきたんだっけ」
「いいや。皇子さまが連れてきてくれたんだ。あとでお礼言っておきなさい」
「…そう。あの人が」
昨夜の吉備津彦の様子が気にかかったのか、あずみはブラウスのボタンをはめると、外の様子をうかがった。
鷺の姿は、どこにも見当たらなかった。