【完】女王様と、ナヨナヨくん。
彼の本心
〜原田 新side〜
レクリエーションの後、学校に戻って来た。
部活に行く奴、帰る奴、おしゃべりを始める奴とか。
パラパラと分かれていく。
俺は、部活には入っていないからサッサと帰宅しようかと思ったけど、そんな気分でもなくて。
何となく、風にあたりたくて屋上に向かった。
本当は行ってはいけない屋上。
真面目さんが多いこの学校ではその決まりを守っているようで、屋上に行くのは俺だけだった。
俺の独占お気に入りスポットだった。
最近は、そこに西さんがお弁当を持ってきてくれてお弁当を食べる。
約束だと言われて始まったものは、もう習慣のようになっていた。
今日のことを思い返して、俺は落ち込んだ。西さんを怒らせてしまったこと。
悪気はなかったけど、失言というべきか……明日から、どうしたら良いだろうと考えこんでいたら、足が固まったようにそこから動けなくなってしまった。
西さんのように、もっとストレートに言えるようになれば良いのか。
だとしても………