【完】女王様と、ナヨナヨくん。
そうと決まれば、早速お昼ご飯よ。
食堂に一流の料理人を呼びつけてあるから、そこで昼食。
私が作った料理ではないけれど、胃袋を掴みながら仲を深める作戦……完璧だわ!
原田くんのクラスを覗くと。
そこには彼はいなかった。
また来るって言ったでしょうが!!
ひとの話もまともに聞けないのかしら!あのひとは!
彼の行方を、知っているクラスメイトはいないのかしら?
「ちょっと、そこのあなた!」
「えっ?俺?」
「そう、あなたよ。原田 新くんの行方をご存じではないかしら?」
「え、ええっと……多分、原田なら屋上だけど。」
「屋上?」
屋上は立ち入り禁止だったはずだわ。
なんでそんな所へ…
大人しそうな顔して、あのひと、意外にワルなのね。