【完】女王様と、ナヨナヨくん。






そうと決まれば、早速お昼ご飯よ。

食堂に一流の料理人を呼びつけてあるから、そこで昼食。

私が作った料理ではないけれど、胃袋を掴みながら仲を深める作戦……完璧だわ!



原田くんのクラスを覗くと。
そこには彼はいなかった。


また来るって言ったでしょうが!!
ひとの話もまともに聞けないのかしら!あのひとは!




彼の行方を、知っているクラスメイトはいないのかしら?


「ちょっと、そこのあなた!」

「えっ?俺?」


「そう、あなたよ。原田  新くんの行方をご存じではないかしら?」


「え、ええっと……多分、原田なら屋上だけど。」


「屋上?」



屋上は立ち入り禁止だったはずだわ。
なんでそんな所へ…


大人しそうな顔して、あのひと、意外にワルなのね。


< 9 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop