理想の恋愛関係
――関心が無い。



そんな事が有りえるのだろうか。


だって、私達は結婚を前提にした付き合いのはずなのに。


一生共に生きていく相手に興味が無いなんて考えられない。


でも……鈴香の言う通り、優斗君の態度には少し気になるところも有る。


やっぱり早く確かめなくてはと思った。



私は、部屋の端の方で談笑している優斗君を見つけると、人気の無い庭に連れ出した。



「どうかしたんですか?」


優斗君は怪訝な顔をしながらも、私の言う通り付いて来る。


庭の突き当たりに着くと、前置きなくストレートに切り出した。


「優斗君、聞いておきたい事が有るんだけど……大事な事よ」

「……何ですか?」


表情は変わらないけれど、優斗君が警戒したような気がした。
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