理想の恋愛関係
「ど、どうして?」


鈴香は大きく目を見開いた。


予想していた以上に驚かれ、微妙な気持ちになりながら答える。


「それは、優斗君が私の事好きになったから……いつの間にか両想いってやつよ」


話している内に我慢出来なくなり、笑いが漏れる。


もう楽しくて幸せで仕方なかった。


思い切りのろけたくなる。


「優斗君ね、気付いたのは昨日だけど、よく考えたら前から好きだったかもしれないって……私のさり気ないアピールが通じてたって事」


得意気に言うと鈴香は首を傾げた。


「刷り込みって事?」

「……私の大きな愛が優斗君に伝わったって事」

「まあ……確かに異様に大きな愛だよね。でもどうして、昨日急に緑の事好きだって気付いたの?」

「え? それは……」


優斗君は、龍也と居るところを見て気が付いたと言っていた。


本当に頭にくる龍也だけど、今回の事に関しては役に立ってくれたと言う事だ。


次に会ったら罵倒しようかと思っていたけど、止めておこう。


「緑?」


不思議そうな顔をする鈴香に、私は昨夜の出来事をニヤニヤとしながら話して聞かせた。


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