理想の恋愛関係
「おはよう」

「おはよう……なんか、今日は暗い?」

「そう見える?」

「うん、もしかして別れたとか?」

「は? 冗談でも止めてよ」


縁起でもない事言わないで欲しい。


付き合った翌日に振られるなんて、そんなハイスピード記録作りたくない。


「じゃあ何で元気ないの?」

「別に優斗君と何か有った訳じゃ無いけどね……ただ付き合った後の悩みに気付いてしまったと言うか……」

「は?」

「温度差がね……大胆に有り過ぎて」


不審そうな目をする鈴香にそれだけ言うと、私は今日の予定をこなす為、仕事に取りかかった。


……今日こそ、優斗君とちゃんと話したいと思いながら。







帰宅して、簡単な料理をしていると部屋の電話が鳴った。


優斗君!?


直ぐに受話器を取り、電話に出る。


「もしもしっ!」


張り切り過ぎて上擦った声が出てしまう。


電話の相手は一瞬黙ってから、

「なんだ、その出方は……」

低く機嫌の悪そうな声を出した。
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