理想の恋愛関係
「一時の気の迷いよ。そういう事、誰だって有るでしょ? とにかく龍也とはもう関係ないからその名前は言わないで」

「……」


兄は何か言いたそうな顔をして私を見ている。


これ以上この場に居て、ゴチャゴチャ言われるのは面倒だ。


私は立ち上がり、自分の部屋に引き上げようとした。


けれど、それを兄が引き止めて来た。


「まだ、何か有るの?」


うんざりした気持ちで言うと、


「決まった相手がいないなら、見合いをしてみないか?」


兄は、サラリと驚く事を言い出した。
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