理想の恋愛関係
店に入り適当に注文を済ませた。


お腹は空いていたけれど、それより優斗君のお母さんの事が気になったし心配だったから、メニューで悩む気にはなれなかった。


それ程時間をかけず運ばれて来た肉料理とサラダを口に運びながら、話の切り出し方を考えた。


優斗君の事が心配だけれど、ストレートに聞いて答えてくれるのか。


もしかしたら、私には聞かれたくない事かもしれない。


婚約前提で付き合っていた時も、優斗君は家の事はほとんど話題にしなかった。


それに兄も、二ノ宮家は少し複雑な家庭環境らしいと言っていた。


日頃からどこか影の有る優斗君を見ていると、何か問題が有るのかもしれないと気になっていたけれど、踏み込んで聞く事は出来ないでいた。


優斗君から話してくれる事も無いし。



当然の事なのかもしれないけど、話してくれたら嬉しいのにと思う。


そして、何か力になれたらいいのにと思った。
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