理想の恋愛関係
「優斗君あの……」


そこへ、

「お待たせしました」


追加注文していた料理が届き、私は仕方なく口を閉じた。


タイミングを逃してしまったせいか、さっきの勢いを失ってしまった。


でも、こうして二人で過ごせる時間は少ないんだし話をしないと。


何と切り出そうか悩みながら優斗君の顔をじっと見ていると、視線に気付いたのか、優斗君が眉をひそめた。


「……何ですか?」


少し迷惑そうな顔に、怯みそうになりながら言う。


「また、何か悩んでるの?」

「え?」

「あまり注文してなかったから」

「食欲が無いと思ってたんです……それよりまたって何ですか?」

「だって、優斗君っていつも暗い顔して何か悩んでるイメージだから。その割には私には何も相談してくれないけど」

「暗い顔って……ずいぶんはっきり言うんですね」


優斗君は苦笑いを浮かべながら、ワインを一気に飲み干した。
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