今日私は死にました
甘い台詞ばかり吐いていたから次も甘いのかなと少しだけ期待をしていたが、やっぱりそう上手くはいかない。
優ちゃんが戻ってくることを望んでいたが、いざ戻ってこられると心のわだかまりは抜けずお互い気を使ってダメになるだろう。
弥生を抱いた手で私に触れ、弥生とキスをした唇で私の唇と重なり、
弥生を抱いたあの部分を入れられて嬉しい私が想像つかない。
何を望んで彼が戻ってきて欲しいと願っていたのだろうか。
あの頃に戻れると思っていたのだろうか。
戻れるわけが無い。
それでも良いよなんてきっと口には出しても身体は拒絶するに決まっている。
「もう私は一人ぼっちなのね。」
「ルイ次第だよ。」
固定していた雅巳君の手はスルリと抜け、雅巳君は仰向けに体制を変えて目を瞑った。
その瞬間、
私も目を瞑った。
目を開けてしまえば夢は終わり、今度は悪夢が始まるんだ。