今日私は死にました
増えないリダイヤル。
一番上にある番号を、何日かわからないぶりにかけてみた。
プルルルッ、プルルルッ、プルルルッ、
時間は前回かけたと同じくらいにかけたハズだが、耳障りな機械音が耳に入るだけで彼が出ることはなかった。
仕事中?
それとも無視?
彼にまで捨てられたら、必死で太った45キロの私はもう行く場所は無いじゃない。
気持ちだけが先走りして、携帯を握りしめてまた涙が出る。
殺されよう、
ただそれだけが支えで日々を過ごしてきたのに。
一瞬だけ、
台所にある包丁の切れ味を頭の中で確認した。そして、頭の中でシミュレーションまでした。
あの切れ味なら上から一気に切断する勢いで手首に向かえば良いのか。
手首にカミソリでなんて簡単に死ねないと聞いたことがある。
お湯につけて出血多量でカミソリごときで死ねるなら、既に優ちゃんに捨てられたその日に彼の目の前でやっている。
その時はまだ、
可哀想な女に成り下がりたくなかった。