今日私は死にました
ヴーッヴーッ
私の手の中にいた携帯が存在アピールするかのように、長く振動している。
雅巳君!?!
着信がある度に優ちゃん!?と思うことは消えたといえば嘘になるけど、前より期待しなくなったのは事実だ。
だけど、今回雅巳君に願いを叶えてもらうと約束したのだから、優ちゃんの前に雅巳君だと良いなという思いが真っ先に浮かんだ。
名前が表示されない番号は、
リダイヤルと同じ番号。
今の私の支えだった、雅巳君だ。
「もしもし?」
声すら忘れた彼の開口一番は、私のギリギリの精神崩壊を簡単に崩してくれそうな、そしてある意味彼への信頼を強める言葉。
「へぇ~、生きてたんだ。」