今日私は死にました



「僕は雅巳、22歳。株と夜の世界で生きている。住んでいるのは〇〇、金も女も何も困っていない。イケないお薬を打ったりはしていない。タバコは欠かせない身体だけど。」




「…………え、うん。」




会話のキャッチボールにならない彼が淡々と自分のことを話していく。相づちは少し無意識だ。





「マンションの五階で愛犬のモモと住んでいる。今のところ僕はとっても幸せだよ。」




「………うん。」




「僕がルイを殺したら愛犬のモモはどうなるのかな?僕を慕っているオーナーや客はどうなるのかな?」




「…………うん。」






だからやっぱり殺せないという理由を言いたいのか、
だから私の死にたいという考えを簡単に出すなと言いたいのか。




じゃあもういいよ、さようならと言いかけては喉の奥にとどまったまま。




「22歳、若いのね。」



自己紹介の内容を聞いた一番最初に感じた言葉をさようならの代わりに声に出す。




「そう?ルイは30歳くらい?」



「失礼ね!26歳だよ!!」



「そうなんだ、声に張りが無いからもっといってるのかと思ってたよ。よく26年も生きていたね。エライエライ。」






本当によくわからない。

















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