今日私は死にました



「優ちゃん、どいて?」


「……どかない。」


「優ちゃん、どいてよ?」


「絶対どかない。」






「殺してやるんだから早くどいてよ!!!」




ヒィィィっと小さく怯えた弥生の声に、彼が吹っ切ったのか、私のお腹を思い切り拳で殴り、私はインテリとして置いてあった小さめのチェストまで飛ばされ激突した。




だけど、飛ばされようが殴られようが、私は彼に殴られる理由は見当たらないし、弥生を殺す以外の思考は今は無い。



私の男といやがって。アンタは消えない罪を犯したね、私が罰を与えてあげるから。











だから、――――――……死ねよ





飛ばされた身体を直ぐ様起こして転がったバットを再び握り締めて、弥生に向かっていた。



あまりに怒り過ぎて、噛み締めた奥歯がギリギリと削られていたかもしれない。










「ルイっ!!」




ヒステリックで暴走した私を止める彼が選んだ方法は気絶させることだった。彼の渾身の一撃は私のアゴに強打し、脳みそが揺れて私は膝が崩れ、そのままテーブルに後頭部をぶつけ、私は意識を失った。







これで良かった。じゃないと私、




人を殺めてしまうところだったね。


私が罪を背負うことになるのは理不尽じゃない。



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