今日私は死にました
電源をあの日以来切ってから暫くは電源を入れることはしなかった。
弱くなった薬、以前よりも効き目が弱くまた少しずつ鮮やかに見えた世界が白黒に戻ってきている気がした。
支えにしていた雅巳君が期待ハズレな気がして、彼の顔をだんだんと忘れていく今日。
どんな髪型だっけ?
どんな鼻だっけ?
どんな服装だっけ?
どんな声だっけ?
あぁ……目だけは覚えている。
何もかも拒絶しているあの目。笑いも怒りもあの目からは感じられない。
光すら受け付けなさそうなあの目も、
私と同じように白黒の世界にいるの?
そんなことを言ったらまた、妄想が強いんだね、それも被害妄想のと馬鹿にするんだろうね。
彼の言葉は否定的な台詞ばかりだった。
どうして?聞いたところで答えないだろうね。