【完】★☆恋愛パスポート☆★
私は、目の前の事実を受け入れられなかった。

衝撃と不安、恐怖が私を襲った。


「輝はどっち?ホストの輝、駅員の輝はどっちなの?」

私は震えながら、聞いた。


すると、バスローブをきたほくろのある輝が私の元に寄ってきて言った。

「怖がるな、大丈夫だから・・・

輝は1人だよ。」

「えっ?」


そうすると、もう一人の輝も私の真正面に座り、言った。

「輝は、俺とこいつ、2人だ。ホストも駅員も輝だ。」


「ん?んん?つまり2人で1人の輝を演じてたということ?入れ替わっていたってこと?」

「ああ、そうさ、輝=佐藤崇は、この世に1人なんだ。」ほくろのある輝が答えた。

「なんのために?

だって、夢乃の幼馴染のお兄ちゃんじゃないの?双子だなんて言ってなかったよ。」

「そりゃそうさ。俺たちは、つい最近、お互いの存在を知ったんだから・・・」

もう一人の輝が答えた。


「えっ?別々に育ったってこと?」


「まあ、そういうことだ。」今度はほくろのある輝が答えた。
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