【完】★☆恋愛パスポート☆★
私たちは、手をつないで外に出た。

そして、澄んだ空気をめいっぱい吸った。

そういえば、私はここはどこなのか、まだ知らなかった。

「猛、ここは何県なの?」

「ああ、言うの忘れてた。ごめんな。長野県だよ。」

「そうだったのか、私たちは長野にいたのね。初めて来たわ。」

「綺麗な景色、目に焼き付けておこう。」

「うん。」私はとても幸せに感じていた。


死を決めてから、猛が元気になったこと、

好きな人と一緒に死ねること、なぜか死の恐怖など全くなかった。



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