【完】★☆恋愛パスポート☆★
そして、猛の死を受けいられないもう一人の人間がいた。


駿だった。


駿は、自分のために猛が死んだとすごく責めていた。

私は猛の死後、駿と一度だけ話をした。


「猛は、家族をとても愛していた。駿のことは本当にかわいがっていたよ。

駿、私は猛を助けることが出来なかった。ごめんね。

でも、駿には今まで1人で生きてきた強さがあるはず。

猛はあなたに大きなプレゼントを残したんだよ。

俺の分まで、強く生きてくれって・・・・・・・

駿、猛の死を無駄にしないで・・・・・・・」



「奈々・・・ありがとう。俺は負けないよ。兄貴の分まで強く生きてみせる。」



そう言って、二度と私の前に現れることはなかった。


駅員の仕事も異動願いをだしたようだった。






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