【完】★☆恋愛パスポート☆★
「すみません、重くないですか?」

いきなりおんぶなんて、恥ずかしいよ・・・

私は、ここ最近の何もかもが初体験で、ドキドキした。

男の人の背中ってこんな広いんだ・・・・・心の中でそう思った。



和真先輩は、どちらかというと、いかにも真面目で、几帳面、朗らかで、

人当たりが良い。

決してカッコイイわけではないけど、時々見せる笑顔はとても素敵だ。



「ありがとうございます。ここを曲がると私の家です。」

「了解。」

先輩はそういうと、私を家の前まで連れて行ってくれた。


「和真先輩、迷惑かけてすみません。ほんと、先輩優しいですね。」

「明日も迎えにくるよ。じゃあな。」

「えっ・・・・・・・・大丈夫です。」と奈々は即座に答えたが、

先輩はおそらくそれを聞かずに、走って帰って行った。

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