明日の果て

 再び目が覚めると、夜中だった──

「いつの間に寝たんだろ?」

 空腹だという事にも気が付いて、仕方なく多少フラフラする足取りでコンビニまで行く事にした。

 コンビニは剛のマンションから少し遠い、

途中ちょっと嫌な雰囲気の廃工場──かなり昔につぶれたらしい──があって、

剛はあまりそちらを見ないようにしていた。

 「男のくせに」と言われるかも知れないが、彼はホラーとかあまり好きじゃない。

 それに、あそこは質(タチ)の悪い輩が時折ウロウロしていて、何かヤバい感じもする。
< 10 / 153 >

この作品をシェア

pagetop