明日の果て
「うっ!? 来るぞ!」

 あくまでも剛を盾にする気らしい、剛の腕を離さない。

 どうやら、この空間から出られないようにされているらしく、走って逃げるつものようだ。

 それでも剛を連れて逃げようとするのだから、感心するほかは無い。

「無駄だ」

 ささやくように発したアレキサンダーの太刀筋は、一瞬で男たちを叩き伏せた。

「なんて、速さだ」

 腹部を押さえてつぶやく。

「俺だからこれで済んだと言っておく」

 冷たい瞳が言い放つ。

 男たちには、それだけで充分だった──

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