明日の果て
◆第3章~感情
*躊躇い
それから、壁の修復を終えて剛は再びマクバートの会話を楽しんでいた。
その様子は剛には魔法のようにも見えたが、少し違うと説明されたけれど半分くらいで解らなくなってきた。
「分子構造の入れ替え?」
「原子の組み替えとも言うかな、無機物であればそれが可能なのだ。もちろん有機物にも出来ん事はないが、あまり気持ちの良いものではなかろう」
「うん」
「魔法と科学は得てして通じている部分もある。組み替えを成す部分は科学と言えるかもしれんが、それを行う動作は魔法だろう」
「ああ、そうか。人間だと機械とか要る」
剛の言葉にマクバードは、小さく笑みを浮かべた。