明日の果て
「俺、小説家になろうかな」

「! ほう」

「だって、そうすれば新しい本が増えるだろ?」

 そうすれば、マクバードは新しい本を手に出来る。

「良い考えだな、そうしてくれると有り難い」

「あ、マクバードは日本語わかるの?」

「当然だ」

 彼らアペイロン神族は、全ての空間や宇宙に通じているため、地球だけでなく他の惑星とも行き来しているそうだ。

「でも俺たちと変わらないじゃないか、デイは地球に住んでるから解るけど。みんな人間だったじゃん」

「偶然と言いたいが、この形態が安定している」

「へえ、んじゃデイが他の星に行くこともあるの?」

「私は元々、地球生まれでな。あまり他の星に行く事は考えていない」

「え!? デイって地球生まれの神様なの?」

「遠い昔の話だ」

 少し寂しげな笑顔で剛に笑いかけた。
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