明日の果て

 バイトから帰ると、アパートにはすでに真里が部屋でテレビを見ていた。

「あ、おかえり~」

 と言いつつ、こちらを振り返らない。

 また趣味のカラーコンタクトでもしているのかな?

 剛は、買ってきた物をキッチンテーブルに乗せて無理に近づいた。

 彼女はカラーコンタクトを集めるのが好きで、初めてであった時も青いコンタクトをしていた。

 嬉しそうな背中に笑みを浮かべて肩を叩く。

「じゃーん!」

披露するように大きく目を見開いたその瞳に、剛は強い衝撃を覚えた。
< 126 / 153 >

この作品をシェア

pagetop