明日の果て
「──っごめん」

 俺のために、人殺しさせて。

 ゆっくりと暗い底に沈んでいくような、心地よい眠気が押し寄せる。

 幽霊になったらデイに会えるだろうか、そんな事を考える。

 死ぬまでが随分と長いじゃないか、実はもう死んでるのかな?

 試しに腕を動かそうとしたが、重たくて持ち上がらなかった。

 考えるのも面倒になって、剛は目を閉じた。

 幽霊になったら、デイたちを探してやろう……。



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