明日の果て
「お? 何してる、人間なんか連れて」

 透き通った声が聞こえて、その声の方向に目をやる。

「うわ」

 剛は思わず小さく声を上げた──長く引きずるような豪華な金髪に、これまた黄金のような瞳を持つ男がそこにいたからだ。

「スロスか」

 どうやらこの2人は親しい仲らしく、久しぶりに会う友人のような口ぶりだ。

 ジェティスは真っ黒なのに、スロスと呼ばれた男は逆に金ぴかで対照的なイメージを持っている。

 昼と夜。いや、太陽と月か。どっちにしても、どういう知りあいなんだろう。

「あんまり無茶するなよ、じゃな」

「!? 待て!」

 明るく手を揚げたスロスにジェティスが何かを制止したようだが、それが何かすぐに理解した。
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