明日の果て
「え、あ、いや。何でもない」

「怪しいわね。最近変よ? ぼ~っとしてることが多くなった」

「そ、そうかな」

 誤魔化そうとして苦笑いを返したその瞬間、またあの感覚が剛の心臓をドクンと打った。

 あいつ、またどっかで何かしてるのか!?

 そう思った途端、剛は走り出していた。

「! ちょっ、ちょっと? どうしたのよ!?」

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