明日の果て
「これで満足か」

「う……」

 吸い込まれるような黒い翼から視線を離せず、剛は恐怖で体を震わせた。

「そんなに知りたいか、ならば教えてやるよ。我が名はジェティス。黒の闇天使ジェティスだ」

「天使だって?」

 黒々とした風貌はどう見たって死に神じゃないか。

「俺は裁きの天使だ。絶対神マクバード様の配下であり、計り事の神デイトリアの僕(しもべ)、俺に与えられた名は自由を司る黒の闇天使ジェティス」

「な、なんだよ」

 なんでいきなり全部暴露するんだよ。
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